移築・再生民家「城里の家」
江戸幕末期に石岡市に建てられた建物を水戸市の北隣の城里町に移築しました。この土地に前から建っていたかのように、茅葺の屋根の形を活かしながら再生しました。床下や壁の中や屋根の下に杉の樹皮から作られた断熱材を隙間なく入れています。夏涼しく冬暖かな家になりました。
写真の手前には、現代ではよく使われる4寸角の新材の柱の断面をはるかに超え、時とともに黒く堅くなった丈夫な古材の柱と、江戸時代の民家ではよく見られる高さ5.8寸(約176cm)の建具(この場合雪見障子)が見えます。写真の右側には新材の柱・梁、そして障子戸が見えます。
柱と梁のジャングルジム。古材と新材が複雑に交差し、絡み合い、支え合っています。実際にこの家を現場で建てる前に構造材の仮組みを行いました。部材を一つ一つ確認し、古材の保存状態や間取りによって新しく加えた柱・梁の正確な位置と寸法を調べました。
広々とした24畳のリビングを150年間家を見守ってきた大黒柱が支えています。
ウォークインクローゼット付の寝室です。床はカラマツ・フローリングで、壁は白い漆喰で仕上げました。天井の下に古材の松梁が見えます。
屋根の上部分を新材で組み立て、屋根裏に子供部屋を造りました。天井は屋根裏の野地板現しのままにし、壁を落とし込み板構法で造りました.。床は1寸厚の杉板です。入母屋屋根の形を利用し東西の壁に三角の窓を一つずつ設けました。補助的に星空も見える天窓を北・南側に合計4つを設置しました。 障子戸・格子網戸からもれる夜の柔らかな光。
竣工:
2005年
5月
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